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秘密
第4章 乱されて
「っ…い、いや…」


激しく抱き寄せられた肌に倉本の熱が伝わってくる。


「ごめん、俺、今は優しくできない」

「……っ…」


塞がれた唇に抵抗しようとする沙織を抱き寄せながら、倉本は手から溢れそうな乳房をグッと強く握った。


「うぅっ…」


熱い痛みが記憶を呼び覚ます。



──いやらしい躰してるなぁ…



「い、いや、やめてっ…やめ…」


嫌がる沙織に構わず、倉本は、肩から擦れていたストラップを更に下ろした。


「や、見ないで」


露になった乳房の先端を吸い込むように口に含み、倉本は沙織を冷たく見つめながら顔を埋めて甘く咬んだ。


「…はっ…、ァ、ァ、あぁっ…」


電流が駆け抜けたように全身がピンと張りつめる。


初めてだった。

男の唇を乳房に感じたことも、強く吸われる感覚も。

強く揉みしだかれた遠い記憶は掻き消され、今は倉本が新たな記憶を残す。

搾るように握られた乳房が赤く染まり、その先の濡れた硬い実を、男の舌先がねっとりと舐める。


「ハァ…、アンッ…」


夫が触れもしない躰に激しく挑んでくれる男。

沙織は目を潤ませてその妖しげに動く舌先に見入り、酔いしれて濡れていった。



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