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大地の恋
第2章 若葉の頃
「林、部長が呼んでたぞ」


その場から声を掛けると二人は一斉にこっちを向いた。



「………」



そしてバツが悪そうに林は千花ちゃんから離れ何も言わずに俺を通り越していく。



「…ありがとうございます」



千花ちゃんの目はヒーローに救われたヒロインみたいに輝いていて、今の俺にはそれが辛い。
林の話は満更嘘じゃない。
そんな俺がこんな純粋な視線を受けるわけにはいかないから。


「あの……」


「あの話…… 」


「信じてなんて…」


「嘘じゃないよ」


千花ちゃんは言葉を無くし俺を見つめる。



「もっともその子達が泣いてたなんて知らなかったけどな」


それほど俺は周りに興味がなくひどい男だったんだ。


「引いたろ?」


「………はい」



素直な千花ちゃんに苦笑いが零れる。
でも続いた言葉に俺は困惑した。



「でも私、板橋さんが根っから悪い人だと思えないです」


「どうして?」


「どうしてですかね…」


この子は俺にほだされてるのだろうか。
騙されやすい子……そんな言葉が浮かんだが、俺が彼女を騙すつもりがないのも事実だ。


「板橋さんは悪い人じゃないですよ、絶対」


「…言い切ったよ」


「言い切りました」



そして千花ちゃんは笑った。


彼女の自信は根拠のないものだ。
でも俺を信じてくれる人がまだいる……
その事実はどん底の俺に救いを差し伸べる手のようなものだったのかもしれない。


人は信用されて尚期待に応えたいと思うものなのだと……その時の俺はまだ意識はしていなかったが、確実に変わっていく何かを感じていたように思う。



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