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大地の恋
第3章 プリズム
「私も食べよう」と切り替えるように千花ちゃんは手を合わせ蓋を開ける。
「板橋さんてお休みの日何してるんですか?」
「んー?寝てる」
「若くないですね」
「放っとけ。そういう千花ちゃんは?」
「先週はチビたちがカードゲームしたいって言うからショッピングモール行きました」
「主婦だな」
「若いママねって言われました」
「小学生のママにしては若すぎるだろ」
「ふふっ、確かに。でも子供といると無条件でそう思われるみたいで」
「あー、それは分かるわ。俺もこっち来たての頃幼馴染み…の子見る羽目になってさ、公園に行ったら親子に間違えられた」
「へー、でもなんかほのぼのですね」
千花ちゃんはクスクス笑う。
「……でもないかな。ぶっちゃけその幼馴染み元カノなんだよな。しかも結構忘れらんねーの」
こんなことを話すのは初めてだった。
「……どうして別れたんですか?」
「俺が裏切ったんだよ」
「えっ…」
「自業自得なんだけどな」
今まで躊躇われた事を不思議とこの子には話してしまう。
でも口にしながら少しだけ心が軽くなるのを感じていた。
「裏切るって…浮気?」
「………それで今まで引きずってるとか笑えるだろ? 」
「笑えないですけど」
「笑えよ」
こんなことで笑っているのは俺だけだ。
突然こんな話をされて千花ちゃんはさぞ困っていることだろう。
「…だから色んな人と遊んでたんですか?」
「まあ…そんなとこ?」
「……昨日も遊んできました?」
「いや…昨日は初めて煩悩に打ち勝った」
夕べのことを思い出したら可笑しくて笑いが込み上げる。
「“板橋さんはそんな人じゃないです!”って一生懸命な子がいたからな」
千花ちゃんの頭をわしわし撫でると彼女は呆気に取られたように俺を見た。
「…私がそう言ったからですか?」
「根拠もねえのにあれだけ信用されたらな」
応えないわけにはいかないから。
「板橋さんてお休みの日何してるんですか?」
「んー?寝てる」
「若くないですね」
「放っとけ。そういう千花ちゃんは?」
「先週はチビたちがカードゲームしたいって言うからショッピングモール行きました」
「主婦だな」
「若いママねって言われました」
「小学生のママにしては若すぎるだろ」
「ふふっ、確かに。でも子供といると無条件でそう思われるみたいで」
「あー、それは分かるわ。俺もこっち来たての頃幼馴染み…の子見る羽目になってさ、公園に行ったら親子に間違えられた」
「へー、でもなんかほのぼのですね」
千花ちゃんはクスクス笑う。
「……でもないかな。ぶっちゃけその幼馴染み元カノなんだよな。しかも結構忘れらんねーの」
こんなことを話すのは初めてだった。
「……どうして別れたんですか?」
「俺が裏切ったんだよ」
「えっ…」
「自業自得なんだけどな」
今まで躊躇われた事を不思議とこの子には話してしまう。
でも口にしながら少しだけ心が軽くなるのを感じていた。
「裏切るって…浮気?」
「………それで今まで引きずってるとか笑えるだろ? 」
「笑えないですけど」
「笑えよ」
こんなことで笑っているのは俺だけだ。
突然こんな話をされて千花ちゃんはさぞ困っていることだろう。
「…だから色んな人と遊んでたんですか?」
「まあ…そんなとこ?」
「……昨日も遊んできました?」
「いや…昨日は初めて煩悩に打ち勝った」
夕べのことを思い出したら可笑しくて笑いが込み上げる。
「“板橋さんはそんな人じゃないです!”って一生懸命な子がいたからな」
千花ちゃんの頭をわしわし撫でると彼女は呆気に取られたように俺を見た。
「…私がそう言ったからですか?」
「根拠もねえのにあれだけ信用されたらな」
応えないわけにはいかないから。