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大地の恋
第4章 再会
「母さん、子供が見てる」
どうにか気を反らせたくてポカンと見つめる子供達を引き合いに出してみる。
孫が可愛い母親はハッと悠月を見たけれど、すぐにまた俺を睨んだ。
「ゆづの為にもお母さんは心を鬼にして言うわよ! 」
「いつも鬼だろ…」
「大体ね、この状況が尋常じゃないって分かってる!?元彼女二人も連れてきて真優ちゃんに受け入れさせといて?自分は真優ちゃんを元の彼氏に会わせたくない??はぁっ!?とんでもない身勝手男ね!お母さんが真優ちゃんならそんな旦那は願い下げよ!」
「母さんと真優は違うし…いろいろあるんだよ」
フッと母親から視線を反らす。
この人に首を突っ込んでほしくない…本当に。
「……本当に小さい男ね。男なら自ら元カレに会わせてやるくらいの気概を見せなさいよ」
「………」
「真優ちゃんの気持ちが動くのが怖いんでしょ。情けないわね」
……これは多分理穂でさえ遠慮して俺に言わなかったであろう一言。
ど真ん中を突かれすぎて痛いなんてもんじゃない。
しかもそれが母親にだなんてどんな罰ゲームなんだこれは…
「萎れちゃった、あはは」
理穂が笑う。
「ねえ、アナタはこの子の何が良くて付き合ったわけ?」
「顔ですかね…」
「まあ!私似なのよ、この子。なかなか見る目あるじゃない」
母さんは満更でもなさそうだ。
「でも私たちは結構すぐ別れちゃったんですよね、大喧嘩して。もう一人のあの子は恭也君が女子校の先生時代に真優ちゃんの事を好きになったから振られたそうですよ」
「それは初耳!恭也の片想いからだったのね…」
「ドラマチックな話ですよね~。恭也君も弱気になるはずですよー、彼氏ができても卒業しても6年間も想ってたんですから」
「まあっ!!」
母さんが目を輝かせた。
母さんのツボをよく見抜いたな理穂…
片想いだドラマチックだなんて言われてむず痒いけどホッとした。
……昔から理穂はなかなか上手かったけど年と共に更に世渡りが上手くなったというか。
女は怖いと思いながらこの時ばかりは理穂の上手さに感謝する。
どうにか気を反らせたくてポカンと見つめる子供達を引き合いに出してみる。
孫が可愛い母親はハッと悠月を見たけれど、すぐにまた俺を睨んだ。
「ゆづの為にもお母さんは心を鬼にして言うわよ! 」
「いつも鬼だろ…」
「大体ね、この状況が尋常じゃないって分かってる!?元彼女二人も連れてきて真優ちゃんに受け入れさせといて?自分は真優ちゃんを元の彼氏に会わせたくない??はぁっ!?とんでもない身勝手男ね!お母さんが真優ちゃんならそんな旦那は願い下げよ!」
「母さんと真優は違うし…いろいろあるんだよ」
フッと母親から視線を反らす。
この人に首を突っ込んでほしくない…本当に。
「……本当に小さい男ね。男なら自ら元カレに会わせてやるくらいの気概を見せなさいよ」
「………」
「真優ちゃんの気持ちが動くのが怖いんでしょ。情けないわね」
……これは多分理穂でさえ遠慮して俺に言わなかったであろう一言。
ど真ん中を突かれすぎて痛いなんてもんじゃない。
しかもそれが母親にだなんてどんな罰ゲームなんだこれは…
「萎れちゃった、あはは」
理穂が笑う。
「ねえ、アナタはこの子の何が良くて付き合ったわけ?」
「顔ですかね…」
「まあ!私似なのよ、この子。なかなか見る目あるじゃない」
母さんは満更でもなさそうだ。
「でも私たちは結構すぐ別れちゃったんですよね、大喧嘩して。もう一人のあの子は恭也君が女子校の先生時代に真優ちゃんの事を好きになったから振られたそうですよ」
「それは初耳!恭也の片想いからだったのね…」
「ドラマチックな話ですよね~。恭也君も弱気になるはずですよー、彼氏ができても卒業しても6年間も想ってたんですから」
「まあっ!!」
母さんが目を輝かせた。
母さんのツボをよく見抜いたな理穂…
片想いだドラマチックだなんて言われてむず痒いけどホッとした。
……昔から理穂はなかなか上手かったけど年と共に更に世渡りが上手くなったというか。
女は怖いと思いながらこの時ばかりは理穂の上手さに感謝する。