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大地の恋
第4章 再会
その一言であの頃が蘇る。


幼さの残る真優と始業式の教室で目が合ったこと、放課後の教室で初めて二人きりになったあの日、電車の中ですがり付かれたこと、俺のキスマークに気づいた真優の強張った顔や真優の首筋にアイツの跡を見つけた時の……


「…真優、俺の事好き?」


「本当に変だよ」


「好きかって聞いてるの」


抱き締める腕に力を込めると真優は俺に言った。


「好き…先生」


「………」


「大好き」



抱き締めた腕を真優が大切そうに抱き返す。
この瞬間、高校生の真優が俺の中に蘇って……







「…………ごめん」


可愛すぎる真優に身体は正直だ。
無意識に押し付ける欲望を感じたのだろう、真優は困った顔で俺を静かに諭す。



「……夜まではダメですよ」


「分かってる」


「なら離れてください、先生」


「ヤダ」


ーーー「先生」だった俺が決して見せることのなかった顔を「生徒」の真優が受け止める。


俺たちが重ねてきた時間はそれほどのものなのに…




しょうがないなと呟く真優を斜め上から見下ろしながらやっぱりアイツには会わせたくないなんて……どうしようもないことを考えていた。





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