この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
大地の恋
第4章 再会
「千花ちゃん、ホラ鍵開けて」


日付が変わるような時間。
インターホンを鳴らすわけにもいかないから千花ちゃんを揺すり起こす。



「んー…」


「んー、じゃねーよ全く…ほら!」


千花ちゃんの目覚める気配はなくて、玄関先でヒソヒソとやり取りを繰り返す。


しばらくそんなやり取りをしていると玄関の電気がつき、ソロリソロリとドアが開いて人影が覗いた。



「……千花ちゃん!?」


潰れた千花ちゃんを見てその人は目を見開いた。



「あ、…夜分遅くにすみません」


細く開かれたドアが開き、その人が俺と千花ちゃんを交互に見た。


「千花はどうしたんですか!?」


「ビール半分飲んだら潰れちゃって…」



「もう…お酒なんて飲めないくせに…あ、運んでくれたんですよね。…えっと…」


「同じ会社の板橋です」


「あ、千花の母です。お手数お掛けしちゃったみたいですね、ありがとうございました」


千花ちゃんの継母は潰れた千花ちゃんをベシベシ叩きながら名前を呼んでいる。


「もう…朝の寝起きも悪いんですよ」





「あれ…みっちゃん?」


「あれ、みっちゃん?じゃないでしょ!?全く、寝るなら部屋で寝なさい!」


「…みっちゃん」


継母を前に千花ちゃんの目が潤み、そのまま抱きついて千花ちゃんはおいおい泣き始めた。



「千花ちゃん…まさか…」


継母が俺をキッと睨む。



「うちの千花に何か変なこと…」


「し、してないっす」



慌てて否定するも継母の視線は冷たい。



「どうしたの千花ちゃん」



継母は千花ちゃんを抱き締め背中をさすった。
すると千花ちゃんはヨロヨロと俺を指差し継母に告げる。


「……た」


「えっ!?」


「振られた~…」


呆気に取られる継母と気まずい俺
当の千花ちゃんは散々泣いたら泣き疲れてまた寝てしまった。


「えっと…千花がお世話になりました」


「いえ…」


「ホラ、千花ちゃん行くよ」


継母は重そうに千花ちゃんを連れていこうとするから俺が部屋まで運ぶことにした。





/99ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ