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大地の恋
第4章 再会
横抱きにして階段を上ると気配で起きたのだろうか、子供が二人目を擦りながら立っていた。
「ママ、お姉ちゃんどうしたの?」
女の子が心配そうに訊ねた。
「二人とも起きたの?」
「うん…」
女の子は俺をチラッと見て不審そうに身を構える。
「お姉ちゃんちょっと酔っぱらっちゃっただけだから」
……悠月といいこの子といい、よその子には信用ねーみてーだな、俺。
千花ちゃんの妹は尚俺を警戒しながら千花ちゃんを気遣っている。
「ん…優花?」
妹の声で千花ちゃんが半分意識を取り戻した。
「…お姉ちゃん体調悪いの?」
「ううん…平気だよ」
フワフワした千花ちゃんは多分状況を分かってない。
それでも俺の腕の中で妹に見せたのは「姉」の顔だった。
部屋を開け、ベッドに千花ちゃんを下ろすと継母がエアコンを入れる。
千花ちゃんはまたスヤスヤと眠っていた。
「ありがとうございました」
「いえ」
ーーー今、この家には継母と小さな妹弟だけなのだろうか。
『本当はお父さんがお母さん以外の人を好きになるのがすごく嫌でした』
その言葉が思い出され、継母の顔を素直に見れなかった。
「慎重な子だからこんな風に酔っぱらうことなんてなかったんですよ。よっぽどショックだったんですね…可哀想に」
「………」
余計に見れない。
俺たちの心配なんかよそに本人は呑気なもので、健やかな寝息を立てている。
継母と二人で千花ちゃんの寝顔を見ているとソロリソロリとドアが開いて小さな影が二つ覗いた。
「まだ起きてたの?」
「だってお姉ちゃん…」
「もう大丈夫だから寝なさい」
母親に促され、小さな二人は渋々部屋に戻っていく。
「千花ちゃんいい姉ちゃんなんですね」
「あの二人は本当にお姉ちゃん子なんですよ」
小さな妹弟に慕われている千花ちゃんが目に浮かぶ。
『私と弟たちはここに居ていいのかなって……』
ーーー千花ちゃん、あの日千花ちゃんの言った言葉は間違いだ。
必要とされてない人間はこんなに心配なんかされないから……
小さな妹弟も継母も…ちゃんと千花ちゃんを大事に思ってる……
「ママ、お姉ちゃんどうしたの?」
女の子が心配そうに訊ねた。
「二人とも起きたの?」
「うん…」
女の子は俺をチラッと見て不審そうに身を構える。
「お姉ちゃんちょっと酔っぱらっちゃっただけだから」
……悠月といいこの子といい、よその子には信用ねーみてーだな、俺。
千花ちゃんの妹は尚俺を警戒しながら千花ちゃんを気遣っている。
「ん…優花?」
妹の声で千花ちゃんが半分意識を取り戻した。
「…お姉ちゃん体調悪いの?」
「ううん…平気だよ」
フワフワした千花ちゃんは多分状況を分かってない。
それでも俺の腕の中で妹に見せたのは「姉」の顔だった。
部屋を開け、ベッドに千花ちゃんを下ろすと継母がエアコンを入れる。
千花ちゃんはまたスヤスヤと眠っていた。
「ありがとうございました」
「いえ」
ーーー今、この家には継母と小さな妹弟だけなのだろうか。
『本当はお父さんがお母さん以外の人を好きになるのがすごく嫌でした』
その言葉が思い出され、継母の顔を素直に見れなかった。
「慎重な子だからこんな風に酔っぱらうことなんてなかったんですよ。よっぽどショックだったんですね…可哀想に」
「………」
余計に見れない。
俺たちの心配なんかよそに本人は呑気なもので、健やかな寝息を立てている。
継母と二人で千花ちゃんの寝顔を見ているとソロリソロリとドアが開いて小さな影が二つ覗いた。
「まだ起きてたの?」
「だってお姉ちゃん…」
「もう大丈夫だから寝なさい」
母親に促され、小さな二人は渋々部屋に戻っていく。
「千花ちゃんいい姉ちゃんなんですね」
「あの二人は本当にお姉ちゃん子なんですよ」
小さな妹弟に慕われている千花ちゃんが目に浮かぶ。
『私と弟たちはここに居ていいのかなって……』
ーーー千花ちゃん、あの日千花ちゃんの言った言葉は間違いだ。
必要とされてない人間はこんなに心配なんかされないから……
小さな妹弟も継母も…ちゃんと千花ちゃんを大事に思ってる……