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大地の恋
第4章 再会
千花ちゃんと一緒に居ると心が穏やかになっていく。
長く忘れていた自分自身を思い出させてくれたのも千花ちゃんなら、千花ちゃんは素の自分を見せられる限られた人間の一人でもあった。
「俺、本当は結構弱くて彼女にはいつも傍にいてほしいんだ」
「………」
「好きな子が他の男と絡むのが嫌だし、とにかく俺をを好きでいてほしいし」
「………」
「…俺は千花ちゃんが思ってるような大人の男じゃねーよ」
じっと話を聞いていた千花ちゃんの眉が微妙に下がる。
「イメージと違ってごめんな…でも俺、今更だけど千花ちゃんが好きだわ」
「えっ…」
「幻滅させるかもしんねーけど千花ちゃんと……」
「ちょ、ちょっと待ってください!」
千花ちゃんは慌てて俺の言葉を止め、俺に体ごと向き合って言い聞かせるように俺に話す
「あの、だから私板橋さんを大人の男の人とかお兄ちゃんなんて思ったこと一度もないですよ」
「……え?」
「だって板橋さんのデスクいつも散らかってるし嫌いな人には露骨に嫌な顔するし、失敗すると沈んでるし……」
「そ、そうか?」
「女の子と話す時必ず一瞬胸見るし」
「マジかよ」
「気づいてなかったんですか?女子の間では有名な話ですよ」
絶句。
若い子が年上を好きになる理由なんてそれしかないと思い込んでいた俺は、千花ちゃんの言葉に立場がない。
「……じゃあ千花ちゃん俺なんかの何が良かったんだよ」
「……そんなとこですかね」
「そんなとこ?」
「放っておけない感じで…今だって寝癖」
千花ちゃんの手が髪に伸びる。
髪を撫でられる感覚にドキドキした。
「なんか情けねーな」
「じゃあ私は“情けない人”が好きなんですかね」
「…趣味悪りーな」
「ふふっ、っていうか板橋さんならどんな板橋さんでも好きですよ」
千花ちゃんの笑顔に胸を掴まれる。
「俺、面倒くせー男だぞ」
「そうなんだ」
「重いし千花ちゃん窮屈に感じるかもしれねーぞ」
「うん」
「スケベだし」
「ははっ」
「元カノの事だって…」
その言葉にはさすがの千花ちゃんも真面目な顔に戻る。
長く忘れていた自分自身を思い出させてくれたのも千花ちゃんなら、千花ちゃんは素の自分を見せられる限られた人間の一人でもあった。
「俺、本当は結構弱くて彼女にはいつも傍にいてほしいんだ」
「………」
「好きな子が他の男と絡むのが嫌だし、とにかく俺をを好きでいてほしいし」
「………」
「…俺は千花ちゃんが思ってるような大人の男じゃねーよ」
じっと話を聞いていた千花ちゃんの眉が微妙に下がる。
「イメージと違ってごめんな…でも俺、今更だけど千花ちゃんが好きだわ」
「えっ…」
「幻滅させるかもしんねーけど千花ちゃんと……」
「ちょ、ちょっと待ってください!」
千花ちゃんは慌てて俺の言葉を止め、俺に体ごと向き合って言い聞かせるように俺に話す
「あの、だから私板橋さんを大人の男の人とかお兄ちゃんなんて思ったこと一度もないですよ」
「……え?」
「だって板橋さんのデスクいつも散らかってるし嫌いな人には露骨に嫌な顔するし、失敗すると沈んでるし……」
「そ、そうか?」
「女の子と話す時必ず一瞬胸見るし」
「マジかよ」
「気づいてなかったんですか?女子の間では有名な話ですよ」
絶句。
若い子が年上を好きになる理由なんてそれしかないと思い込んでいた俺は、千花ちゃんの言葉に立場がない。
「……じゃあ千花ちゃん俺なんかの何が良かったんだよ」
「……そんなとこですかね」
「そんなとこ?」
「放っておけない感じで…今だって寝癖」
千花ちゃんの手が髪に伸びる。
髪を撫でられる感覚にドキドキした。
「なんか情けねーな」
「じゃあ私は“情けない人”が好きなんですかね」
「…趣味悪りーな」
「ふふっ、っていうか板橋さんならどんな板橋さんでも好きですよ」
千花ちゃんの笑顔に胸を掴まれる。
「俺、面倒くせー男だぞ」
「そうなんだ」
「重いし千花ちゃん窮屈に感じるかもしれねーぞ」
「うん」
「スケベだし」
「ははっ」
「元カノの事だって…」
その言葉にはさすがの千花ちゃんも真面目な顔に戻る。