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大地の恋
第1章 幼馴染みの弊害
今更こんな胸の痛みを覚えるとは思わなかった。


……幼馴染みと恋愛なんてするもんじゃない。
ましてやそれが本気なら尚更の事。



「二人目…おめでとうございます」


「ああ…どうも」


「元気ですかあいつ」


「お陰様で」


「そうですか…」



元気ならそれでいい。
幸せにしてるなら……



「………じゃ、俺行きます」


「………」


「ばいばい」



悠月が表情もなく俺に手を振る。
愛想はないけど少しはなついてくれたようだ。


「…悠月、おまえ兄貴なんだからがんばんねーとな。兄ちゃんは大変だぞ」


通りすぎ様、悠月の頭をポンと撫でた。



「ママの事助けてやれよ」


「………」



何も言わない副担に軽く挨拶して公園を出る。




気持ちは時間が解決してくれるなんて嘘だと思った。
ズキズキした胸の痛みは今も尚健在で、それは真優への想いそのものなのだろう。


今だってこんなに苦しいほど好きなのに、忘れられる日なんて本当に来るのだろうか……



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