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斉藤太一です
第2章 斉藤太一です
もうすぐ
アパートに着く
そう思った頃
君はガタガタと
震え出したんだよね
「大丈夫?」
そう聞いても
歯をガタガタさせるだけで
何もしゃべらなくなって
僕は心配でこわくなって
すごくくたびれていたけど
アパートまで走って
階段も駆け上がったんだよ
知っていたかい?
鍵をあけて
びしょぬれのまま
中に入って
僕は靴を脱いだけど
よく考えてみたら
君は
靴も履いたままで
「・・・・どうしよう・・・」
どうすればいいのか
わからなかったよ。