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斉藤太一です
第16章 ぶつける感情・吐き出す感情
「しずくに・・
しずくに
沢山優しくしてくれて
ありがとう
ございました」
目を閉じたまま
その言葉を
聞いた
ありがとう
ございました・・・
僕はもう
過去の人に
なってしまったんだと
思った
ほんとうに
もう
終わりなんだ
どうしよう
店は
変えられないけど
引っ越しをしよう
あの
コーヒーカップも
捨てなきゃ・・・
あの
手紙も
かすみからの
手紙も
処分しなきゃ・・
できるかな
そんなこと
こんなにも
こんなにも
好きで
こんなにも
悲しくて
こんなにも
やるせなくて悔しくて
後悔したくないと思っていたのに
後悔の嵐で
また僕は何一つ言葉に出来なくて
どうしようもなくて
君を見つめることさえ
できなくて
どうしようもなくて
いまいちで
かっこ悪くて
最悪で
でも
君が
どうしようもなく
好きなんだ