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Deep Emotion
第2章 始まりの予感

「藤澤さん、今いくつ?」
「えっ?…今年、21です」
クビ宣告、ではなさそうだ。でも、何でそんなこと訊くんだろう。
「大学は?」
「行ってないです。高卒で一度正社員で就職していたんですけどリストラされちゃって、今はバイト三昧です」
自嘲気味に私は笑った。
「そう。仕事は楽しい?」
「うーん…。楽しいとか楽しくないとか考えたことがないので、よくわからないです。…でも、バイトでいろんな経験ができて面白いな、とは思います」
一体何なんだと思いながら、訊かれたことに答えていると、扉をノックする音がした。
「社長、よろしいでしょうか。あと10分ほどで17時になります」
園部さんの声が扉の外から聞こえた。
「ああ、もうそんな時間か」
腕時計で時間を確認した門倉さんが呟く。
「疲れているところに呼び出してごめん。家まで誰かに送らせるよ」
「え、大丈夫ですよ。私すぐそこのネットカフェに泊まるので」
ビルの裏の通りには料金激安のネットカフェがあって、最近は専らそこで寝泊まりしている。
「ネットカフェって…。一人暮らししてるとかじゃなくて?」
門倉さんが困惑気味に訊く。
「えっ?…今年、21です」
クビ宣告、ではなさそうだ。でも、何でそんなこと訊くんだろう。
「大学は?」
「行ってないです。高卒で一度正社員で就職していたんですけどリストラされちゃって、今はバイト三昧です」
自嘲気味に私は笑った。
「そう。仕事は楽しい?」
「うーん…。楽しいとか楽しくないとか考えたことがないので、よくわからないです。…でも、バイトでいろんな経験ができて面白いな、とは思います」
一体何なんだと思いながら、訊かれたことに答えていると、扉をノックする音がした。
「社長、よろしいでしょうか。あと10分ほどで17時になります」
園部さんの声が扉の外から聞こえた。
「ああ、もうそんな時間か」
腕時計で時間を確認した門倉さんが呟く。
「疲れているところに呼び出してごめん。家まで誰かに送らせるよ」
「え、大丈夫ですよ。私すぐそこのネットカフェに泊まるので」
ビルの裏の通りには料金激安のネットカフェがあって、最近は専らそこで寝泊まりしている。
「ネットカフェって…。一人暮らししてるとかじゃなくて?」
門倉さんが困惑気味に訊く。

