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隠匿の令嬢
第6章 恥じらう乙女と卑猥な遊戯

 レオの双眸に愉悦と嗜虐が混ざり、広がる。口許には蠱惑的な笑みが浮かんでいた。


「もう少し深く挿れてやりたいが、うっかり手元が狂ってアリエッタの純潔を奪い兼ねない。それでもいいなら、挿れてやるぞ?」


「やぁっ……、それ、だけは……!」


 アリエッタの悲痛に似た矯声が響く。


 もう既に奪われてしまったのでは、と疑ったこともあった。なにをどうすれば純潔ではなくなるのか、はっきりとしたことをアリエッタは知らないからだ。


 噂好きな侍女もそこまであからさまな表現はしていなかったから。けれどまだアリエッタの純潔は守られているらしい。


 だがこんな無機物で奪われたくなかった。眦〈マナジリ〉には快楽からと恐怖からの涙が溜まる。零さないでいられるのは、アリエッタの奥深くまで染み付いた呪いのような言葉があるからだ。


「ではよく見えるようにしてくれ。そうすれば手元が狂うなんてことはないだろ」


 レオはアリエッタを膝に乗せたまま椅子を引き、アリエッタの腰を持ち上げて立った。アリエッタの蜜口には万年筆が突き立てられたまま、揺れ動いていた。





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