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隠匿の令嬢
第7章 危険な一夜


 レオはアリエッタを引き寄せる。アリエッタは魔法にでもかかってしまったかのよう、大人しく腕の中におさまった。


 アリエッタはレオに誘われ、森へと踏み入れる。太い木の幹に背中を押し付けられ、頤に指がかけられ、顔を上向かされる。


 レオの美しい琥珀色の双眸がアリエッタを映していた。魅入られたようにその琥珀から眼が離せない。


「アリエッタ、唇を開いて」


 低く甘い声でレオは囁く。


 やはりレオの声にはアリエッタを従わせる魔法があるのかもしれない。


 アリエッタの桃色の小さな唇が薄く開くと、優しく口付けられる。


 反面、開かれた唇から差し入れられた肉厚の舌は容赦なくアリエッタの小さな舌を絡めとった。


「ん……っ」


 アリエッタは吐息を洩らし、たどたどしくレオに応える。時折角度をかえ、絡まる舌が口腔を蠢いている。


「ふっ、ん……」


 クチュクチュと互いの唾液が立てる水音。疼き始めるアリエッタの身体は火照り、蜜を溢し出していた。






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