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隠匿の令嬢
第11章 夜会での邂逅
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「これ、どうしたの?」
真新しい瑠璃色の豪華なドレスをナキラによって試着させられたアリエッタは、久しぶりにアリエッタにドレスを着せられると喜ぶ彼女に問う。
背中部分をリボンで結ぶようになっていて、一人では着られない構造になっている。
ナキラは程よい締め付けでリボンを結び、今度はダイアのネックレスと揃いのイアリングを持ち出してきた。
「決まってるじゃないですか! 明日、王城で開かれるレオ様の誕生パーティーに着ていくドレスですよ!」
「誕生……パーティー?」
「そうです! とってもお似合いです、アリエッタ様! あとは髪をどう結うか考えなくてはですね!」
アリエッタの周囲を周り、ウキウキと全方向から眺めるナキラは、当惑するアリエッタには気付かない。
(誕生パーティーなんて聞いてないわ)
ドレスを着せられているということは、レオはアリエッタを連れて行くつもりなのか。
姿見に映るアリエッタの顔は強張っていた。
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