この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
隠匿の令嬢
第12章 檻の邸



「殿下、この子は私の娘でリリスと申します。今日社交界に出したばかりでして」


「はじめまして、レオナルド殿下。お逢いできて光栄ですわ」


 リリスはライラック色のドレスを広げ、可愛らしく微笑む。その腕はドレスと揃いの手袋が二の腕まで覆っていた。


「こちらこそ。デビューが今日とは奇遇ですね。実は彼女もなんです」


 レオが硬い表情のアリエッタを見遣る。


 そこで初めて二人がアリエッタに注視を注ぐ。今まで意図的にアリエッタを無視してきただろう二人は、レオに紹介されれば無視出来ない。


「……そう、でしたか」


 何ヵ月ぶりかに交わる父との視線。余計なことは言ってないだろうな、と眼で聞かれてるようで。


 アリエッタはレオに気取られない程度に首を縦に振る。


「紹介していただいても?」


 それで伝わったのだろう。父が他人のふりをしてレオに尋ねる。


 ──だが、レオの言った言葉に、この場の全員が驚いた。


「おかしなことを仰いますね。知らないはずないでしょう。だって……彼女はあなたの娘なんですから」






.
/724ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ