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隠匿の令嬢
第2章 温室での密会

「んっ……やめ……っ!」


 反射的に逃れようとしたが、背中に回る大きな手が許さない。


 さらには唇を開いたことで、レオの舌の侵入を許してしまった。


 アリエッタに衝撃が走る。以前は触れるだけのキスであったのが、肉厚の舌が口腔を犯しているという事実がアリエッタを驚愕させた。


 舌先で歯列をなぞり口蓋を舐め、逃げるアリエッタの舌を追い詰めるよう絡めとられる。


「んふっ…………ンンッ!」


 鼻から抜ける甘い吐息が温室に響く。根元をしごくよう吸い上げられ、戯れに唇を啄まれ、くちゅくちゅとどちらのものとも区別のつかない唾液が交わる卑猥な音が羞恥を煽る。


「んあっ……やめ……ンン……、ひど……い…………あっ……です」


 お礼と銘打って唇を奪われる行為に息苦しさを覚えながら抗議した。




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