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隠匿の令嬢
第2章 温室での密会
「酷い? どうして?」
まだ触れ合いそうな距離で、わかりきってる質問をわざと逸らすレオを恨みがましく潤んだ瞳で睨むが、前髪が覆っていて伝わってないだろう。
一度ならず二度までも異性に触れられるのを許してしまい、アリエッタは再び罪悪感に襲われる。
けれどやはり恐怖や嫌悪はなく、それが余計に罪を感じさせていた。
「こんな……いけないことです! 私はあと九ヶ月もしたら神に嫁ぎ、生涯仕えていく身で……んあっ!」
また深く口づけてくる。不思議なことにレオに触れられていると下腹部が疼き、ゾクゾクとしたものが背中を這う。
なに……これ?
アリエッタは身に覚えのない感覚に不安を覚え、身を捩る。そして力が抜けていき、握っていたスケッチブックがバサリと地に落ちた。
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