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隠匿の令嬢
第12章 檻の邸



 焼き菓子の生地を混ぜ、型に流し込み、オーブンに入れる。


 単純な作業であるが、誰かと何かをするのは余計なことを考えなくて済む。


 この二日間、ほとんどの時間を一人きりで部屋で過ごし、ふいに脳裏を過るのはあのことだった。


 ──長年過ごした邸に行く。


 ただそれだけのことであるのに、不安に押し潰されてしまいそうだった。


 一度踏み入れたら二度と外に出してはもらえないようでもあり、どこか遠く誰も知らない場所へ追いやられるようでもあり。


 ニーナやセドリック、ギルデロイやジョシュア、ナキラにキッシュ、それからアッシュブラン邸のみんな。


 それにレオとももう逢えなくなるのでは……と、悪い妄想に取り憑かれてしまうのだ。



 だからこうして気を紛らわせることが出来るだけで、多少は気分も晴れる。








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