この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
隠匿の令嬢
第13章 知られざる秘密



「実はあの場で申し上げなかったことがあります」


 ドレスの上で重ねる冷たい手を、レオの掲げた手が降りてきて握った。


「前々からアリエッタに求愛をしてるんですよ」


 ──え?


 アリエッタは驚愕に眼を剥き、レオの横顔を見詰める。


 もちろんそんな事実はない。どうして彼は嘘をつくのだろう──。


 レオの意図が読めず、アリエッタがレオを見詰める視界の端。憎しみを隠しもせず、リリスが唇を震わせ睨んでいるのが見え、咄嗟にレオの手から逃れてようとすれば、さらに強く握られる。


「けれどどうも彼女、気掛かりなことがあるようで。なかなか色好い返事をいただけないのです」


「なんと……! まさか殿下から我が娘が想いを寄せていただけるとは」


 違う。そうじゃない。レオには別の想い人がいるのだ。


 こんな嘘をつき、レオはどうしようというのか。


 恐怖と混乱で狼狽するアリエッタに、レオのついたとんでもない嘘の意味を父の態度が教えてくれた。


「アリエッタ。またとない話だ。お前はなんの心配もせず、お受けしなさい」





.
/724ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ