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隠匿の令嬢
第13章 知られざる秘密




「殿下。よろしくお願いいたします」


 母がレオに頭を下げると「ありがとうございます」とレオは静かに述べ、三人を呼ぶ。


「こちらへ。大丈夫。責任は私が負いますから」


 強張る三人にレオが笑いかけると、並んで前へと進み出た。


 異様な緊張感が部屋を包む。アリエッタの警鐘は鳴り続けたままだ。


 父は眉間にシワを寄せ、母は物憂げながらもやはり毅然とし、リリスは唇を噛んでねめつけている。


「まずは元使用人の彼女の話からお聞きください」


 静寂を裂いてジョシュアが促す。


 指定されたのは五年前までザキファス邸で働いていた侍女。足を痛めたのを期に邸を去ったのだ。


 彼女は元主人を前にし、畏縮してしまっていてなかなか話し出さなかった。


 だがレオが再度「大丈夫」と声をかけると、たどたどしいながらも言葉を紡ぎ始めた。









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