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隠匿の令嬢
第13章 知られざる秘密
「あの、その……それは……」
キスは何度もしてきたが、アリエッタからというのは経験がない。しろと言われ、そうですかと出来るものではないのだ。
頬を朱に染め、オロオロとするアリエッタの腕を引っ張り、レオは膝に乗せてしまう。
「ほら。これならしやすいだろ」
「ど、どうしても?」
「無理強いはしない。俺からしてもいいが、その代わりキスだけでは終われないぞ」
「──ッ!」
艶めいたレオに胸が高鳴る。
だがキスの先をされてはもっと困る。アリエッタは逡巡の挙げ句、レオの頬に手を添えた。
瞼を伏せるレオ。アリエッタの心臓ははち切れんばかりに動いている。
こくんと喉を上下させ、そっと触れるか触れないかのキスをした。
「こ、これでいい?」
アリエッタは真っ赤な顔を俯かせ、縮こまる。レオは不服そうに眉を寄せる。
「いい訳ないだろ。今のがキスか? やり方は教えたはずだろ?」
「ひゃっ!」
ぺろりと耳朶を舐めあげられ、アリエッタは膝の上で跳ねた。
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