この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
隠匿の令嬢
第14章 束の間の幸福と崩落の足音



「あっ、なにするの?」


 手を伸ばして取り返そうとするも、レオは高々と上げてアリエッタに届かなくさせてしまう。


「嬉しいのはわかるが、何時間読むつもりだ?」


「何時間だなんて……大袈裟よ」


 せいぜい読み始めて数分というところだ。


「いーや。今まで来た手紙、放っておけば暗記するくらい読んでたじゃないか」


「それは……」


 確かにそうだ。言い返せない。


 長い間心を通わせられなかった反動で、手紙ひとつに幸福を感じずにはいられないのだ。


「そのしわ寄せを俺が喰らってる自覚はあるか?」


「しわ寄せ?」


 レオに迷惑をかけたかと首を捻る。


 満ち足りた気分のせいか、絵も格段に描く速さは上がった。これまで筆に迷いがあったのが嘘のように。


 他に失敗らしい失敗もないはずだ。お皿を割ったりもしていないし、レオの執務の邪魔もしていない。


 考え込んでいれば、レオが深々と嘆息した。






.
/724ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ