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第14章 束の間の幸福と崩落の足音

　乳房への愛撫をアリエッタは食い入るように見詰めてくる。その瞳には情欲が灯っていた。


　わざと彼女に見せつけ、舌を覗かせては舐めしゃぶり、もう一方も指で挟み擦り立てる。


「ふ……ぅん、……あ、あ……っ」


　指が沈む柔らかさも、舌を滑るコリッとした感触も、アリエッタの甘い声にもゾクゾクとした快感が背筋を辿るものになる。


「ここを弄られるのがそんなに好きか」


「あ……」


　意地悪く問えば、アリエッタは眦〈ﾏﾅｼﾞﾘ〉を染め、慌てて視線を逸らした。


「ん？　答えないならやめるが、いいのか」


「す……好き、です……」


　消え入りそうな声でアリエッタは呟く。行為に対しての言葉だとしても、身体を熱くさせる。


　レオは熱に浮かされ硬く尖る頂を夢中でしゃぶっては扱き、乳房の形が変わるほどに揉みしだく。


「すごいな……。胸だけで達っておくか」


「あ、やぁ……ん、ああ、っん……！」


　ふるふると首を振るアリエッタを無視し、しこる乳首をカリッと歯を立て、指で愛撫をするほうは捻り上げると、アリエッタは背を弓なりにしならせ甘い声で啼いた。






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