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隠匿の令嬢
第15章 病みゆく心
アリエッタが学校から帰り、アトリエへと行こうとしたときだった。
「アリエッタ様!」
「ナキラ。どうかしたの?」
エプロンを用意し、部屋を出ようとしたところにナキラが入ってきた。
「いいお知らせです! さっきジョシュアさんが戻られて、今日はレオ様もこちらにおいでになるそうですよ!」
「レオが?」
「はい。一度王城に寄られてからですから、お夕食の時間までには戻られると思いますよ」
「そう、レオが……」
「ですから! アリエッタ様も今日は絵を描くのはお休みにして、しっかり準備なさらないと」
「準備って?」
「そりゃあお身体を磨きあげて、お髪も綺麗に梳いて、たっぷり着飾らなくちゃ! 私がお手伝い致しますから!」
ナキラはアリエッタからエプロンを取り上げると、背中を押して浴室へ連れて行こうとする。
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