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隠匿の令嬢
第15章 病みゆく心
レオはアリエッタの背中に腕を回し抱き起こす。身体を密着させ、力強く抱き締められた。
「俺もだ。アリエッタとこうしたくて堪らなかった」
情欲に掠れた声が耳朶〈ジダ〉を打つ。
その声色に喉が詰まりそうになる。
──やっぱりレオは……。
求められるのは肉体だけ。その事実がアリエッタを打ち砕き、鼻がツンと痛み、喉の奥が焼けるように熱くなり、泣きそうになる。
けれど同時に、この身体だけでもレオに悦びを与えられていることに存在意義を見出だす。
ぬちゅぬちゃと真下からの小刻みな振動に灼熱の楔を締め上げ、広い肩に顔を埋め、レオの熱を受け止める。
誰よりも近くて遠いレオの熱を。
そうして幾度も体勢を変えては極まり、頭から爪先まで快楽を浸透させ。
心だけ置き去りに、リネンがぐじゃぐじゃになるほど絡まり続けた。
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