この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
隠匿の令嬢
第16章 灰色の世界



「アリエッタ」


 二人が去るとレオは正面からアリエッタの腰に両手を回し、甘やかな顔をする。


「少し疲れた。昼寝、付き合ってくれ」


「お昼寝……?」


 さっきまでリンゼイと過ごし、純粋な彼女の心に触れ、レオの横で眠ることに罪悪感が胸に刺さる。


 一刻も早くレオへの思いを断ち切らねばと思った直後だ。ただ眠るだけでも、赦されないように思えてならない。


「レオ。あのね、あの……」


 レオに婚約のことを訊いてみようか。真実ならば祝福し、この爛れた関係をも断ち切ろう。


 これまでも幾度か口にしようとし、その度に喉がキュッと締め付けられ、鼻の奥が痛くなり、泣き出してしまいそうになる。


 今日こそ。今日こそは。


 何度決心を固めようとしただろう。


 だが弱い己に負けてしまう。


「どうかしたか?」


「あ……いいえ、なんでもないの。お昼寝、付き合うわ」






.
/724ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ