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隠匿の令嬢
第18章 王太子の過去



 それからレオは成長し、14歳となった。翌年には成人と見なされ、国政にも直接携わることとなる。


 だがすでに父の助けをし、簡単な執務もこなすようになっていた。


 その傍らで、友人──主にセドリックともよくつるみ、遊ぶことも忘れなかった。


 セドリックは従弟であり、同い年でもあるのでカードなどのゲームに興じたり、剣の腕前を競ったりし、切磋琢磨する相手でもあった。


 彼はある事情から女のような言葉使いをしてはいるがレオに負けじと優秀で、友人という以外にも良い競い相手にもなった。


 そんな二人には妹のように可愛がる少女がいた。


 彼女はシンシアと言い、父の親友であるバーゴン伯爵の娘で、父について王城に来てはレオとセドリックの後ろについて回り、彼女も二人を兄のように慕っていた。


 この関係は14になる以前の何年も前より続き、両親や使用人たちも三人が本当の兄弟であるかのよう微笑ましく見守っていた。





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