この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
隠匿の令嬢
第18章 王太子の過去



 すかさずレオも駒を動かす。


「わかってるならいちいち口に出すな」


 シンシアとて子供の淡い恋心だ。真剣にレオを好きだとか、恋人になりたいとかまでは考えていないだろう。


「でも。もしもよ? 王さまと伯爵があんたたちを結婚させるって言い出したらどーするのよ」


「それはない」


 レオは確信を持って言い切る。それを不思議そうに聞いているセドリックに理由を告げる。


「結婚相手は自分で決めると父上には言ってある。政略や親の都合で決められたくはないからな」


 王太子として生まれたレオの人生は、国王となることが生まれ落ちたその瞬間から決められている。


 逃れられない宿命だ。


 王になるのが嫌なわけではない。簡単な執務でさえもやり甲斐は感じている。


 けれど生涯の伴侶まで誰かに決められるのは嫌だ。


 レオもまだ誰かを本気で愛した経験などないが、恋愛をして結婚した両親の姿を見てきたレオには、それがいかに幸福なことだというのは解るつもりだった。





.
/724ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ