この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
隠匿の令嬢
第19章 再起のとき


「……殿下。ある愚かな男の話を聞いてくださいませんか」


 唐突に公爵から切り出され、困惑を浮かべるが、レオは黙って頷く。


 公爵はそれを認めてから、視線を絵にやり話し出す。


「男には妻との間にひとり娘がおりました」


 そう話し出す公爵。レオは時おり公爵の横顔を見詰めては聞き入った。




 男には蝶よ花よとそれはそれは大事に育ててきた娘がいたそうだ。親の愛情を一身に受け、成長した彼女は誰もが眼を見張るほど美しい女性となった。


 男はいずれ娘に見合う結婚相手を見付け、彼女が生涯幸せであるようにと願っていた。


 だが娘はある日、見知らぬ男を連れてきた。彼と結婚を考えている、と男に紹介をしたのだ。


 当然反対をした。なぜならば男は高い爵位を持ち、娘の連れてきた男は下級貴族の出だ。到底娘と釣り合うとは思えない。


 理由はそれだけでなく、彼の眼にほの暗いものを男は見た。


 この男は娘を愛しているのではない。娘の父親の地位が欲しいのだ──そう感じた男は断固として結婚に頷かなかった。






.
/724ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ