この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
隠匿の令嬢
第20章 アリエッタの愛



「──こんなことになってしまったのは、すべて私の責任です。本当に申し訳ありません」


「頭を上げてください。殿下のせいではございません。寧ろ感謝したいくらいです」


 ソファーに座り、向かい側の夫人に下げていた頭を上げると、夫人はうっすらと涙を浮かべている。


「アリエッタは人を愛せない子になっていてもおかしくはありませんでした。でも……殿下がいらっしゃったから……。殿下に愛することを教わったのです」


 ついに堪えきれなくなった涙が頬を伝う。夫人は拭うでもなく、泣き濡れた顔で悲痛を滲ませる。


「私がもっと頼りになる母親なら……あの子も出て行こうなどとは思わなかったでしょうのに……」


「アリエッタは夫人からの手紙をいつも何度も読み返してました。心の拠り所にしていたのでしょう」


「アリエッタが……。ですが殿下。私は母親と名乗る資格すらないのですよ」


「夫人……。どうかあまりご自分をお責めにならないでください」


 宥めてみても夫人はかぶりを振った。





.
/724ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ