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隠匿の令嬢
第22章 エピローグ
アリエッタはぐっと喉を詰まらせる。
いつだってニーナはアリエッタに寛大で、アリエッタのことを一番に考えてくれていた。
そんな彼女にここまで言わせた自分がほとほと情けなくなる。
けれどもう逃げたり諦めたりしたくない。大事なのはこれからなのだ。
「ニーナ……。どうすれば赦してもらえる?」
ニーナは険しい顔でアリエッタを睨んだまま、腰に手を当てて、片方は指をさしてきた。
「まずは。これからは独りで抱え込まないこと!」
「……はい」
「それから隠し事もなしよ!」
「……はい」
ニーナはフンッと鼻を鳴らし「最後に」と言うと、後ろのナキラを見遣る。
「これからあたしたちがすることに、文句は一切言わないこと!」
「……はい……え?」
一体なにをされるのだろうと身構えるアリエッタを、ニーナとナキラが両側から抱えて部屋の奥に引き摺り込んだ。
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