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隠匿の令嬢
第22章 エピローグ
──コン、コン
ノックの音が響くと、ニーナとナキラが顔を見合わせる。
「レオナルド様かしら? アリエッタ、あたしたちは先に行ってるから。またあとでね」
「では失礼しますね」
「ええ……。二人共、本当にありがとう」
ニーナたちが出ていってから入れ替わりで正装したレオが部屋に入り、純白のドレス姿のアリエッタを認めた瞬間、息を呑んだ。
アリエッタもレオの精悍な姿に胸が高鳴ってしまう。
「……すごく綺麗だ」
レオの称賛にアリエッタは頬を染め、か細い声で「ありがとう」と言う。
少しの間見詰め合っていたがレオがアリエッタの目前に来る。
「皆が待ってる。行こうか」
「え、えぇ……」
「どうした? 今さら結婚しないというのはなしだぞ」
「そうじゃないの。ただ……教えてくれてもよかったのに」
「驚かせたかったからな。早く行こう。このままここにいたら脱がせて、乱したくなる」
「……っ」
艶めいた低い声で言われると、いっそう胸が高鳴る。
ドキドキと煩い鼓動を耳の奥で感じながら、レオの導きに従った。
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