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隠匿の令嬢
第22章 エピローグ



 決まってたと言われても、あのときはレオの気持ちがリンゼイにあると思っていたし、結婚をするだなんて夢にも描かなかったくらいなのに。


「求愛は出来なくとも、求婚なら出来ると思ってたんだ。それにだ。結婚するつもりもないのに、子種をキミの中に放ったりしないだろ」


「こ……子種……?」


 アリエッタはまたポカンとする。いつ子種を受けたのか身に覚えがない。


「そうだ。アリエッタを抱くとき放ってただろ。キミの中や腹の上に」


 それには覚えが数えきれないほどにある。だが……。


「あれはその……私の蜜みたいなものだって確かレオが……」


 いつだったか腹の上に放たれた白濁をアリエッタがぼんやりしつつ眺めているとき、レオがそう教えてくれたのだ。


 まさかあれが……。


「嘘……ついてたの?」


「嘘じゃない。言い回しの問題だ」


 悪びれもせず、レオはアリエッタの紐をほどくのを続ける。






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