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隠匿の令嬢
第2章 温室での密会
「知ってる? 男性って女性にはないモノが股間にあるのよ! その代わり、女性には胸があるわけなんだけど。筋肉だって女性と違って男性のは逞しいでしょ? 筋が通ってて雄々しくって。あたしも女性にしては筋肉はあるほうだけど、男性に比べたらね……。あの筋肉があればもっと早く沢山の石膏が削れるのに」
男性の身体の構造からやや脱線し始めるニーナの話。淑女らしからぬあけっぴろげな物言いに、アリエッタは赤くなるやら青くなるやらで忙しい。
芸術を志す者として羞じらいは不必要。必要なのは好奇心と向上心。
そういう点ではニーナを見習うべきであろうが、アリエッタは羞じらいが勝ってしまい、顔を俯かせた。
「ちょっと! そういう下品な話は品位を汚すわ! 別のところでしてくれないかしら?」
突然背後から飛んできた声に、アリエッタとニーナは驚いて歩みを止めた。
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