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第15章 【薔薇色の日々】
『髪の毛、前みたいに伸ばして欲しい。
ライオンヘアーがないと寂しい』

「‥そうなの?騙されたぁ‥マオが、“ミーコをオトすには男を見せろ”って言ったから頭を丸めたのに…」

葵がブツブツ文句を言っている。

『坊主頭も可愛いよ?』

「‥そーぉ?じゃあ髪の毛が再生したら写真館で撮ってもらおうね‥」

『うん!』

「‥ねぇ、ちゃんと合鍵くれるよね?…」

『あげる!藍鉄お祖父様にちゃんとお許しをいただこうね。
“葵さんをください”って土下座しなきゃ!
いっしょに住もう。
葵は私のお婿さんになるんだから』

「‥《これからは》、みちるちゃんのシフトとパンツと人生を管理します!」

葵が敬礼をした。

『ふふふ……』

「‥色んなことをして遊ぼうね。色んなところに行こうね。
ごはんをたくさん食べよう。
たまには喧嘩をして、そして仲直りをしようね。
その度に仲良くなれるから」

『ずっとふたりで笑っていようね』

握り締めた野の花のいくつかを、葵が私の髪の毛に飾った。

「‥いつか森の奥に小さなおうちを建てようね。ふたりの王国を作ろうね…」

『猫と羊が飼いたいな!』

「羊??」

『葵にセーターを編んであげる!』

「‥たくさん飼わなくちゃ…」

葵が小さくため息をつく。

『どうしたの?』

「‥今までのコトを思うと感慨深い。長い道のりだったなって…
―みちるちゃんって、あわてんぼうだし、わすれんぼうだし、嘘ツキ!!
‥残酷かつテクニシャン。欲張りで欲しがりやさん。
ツレないし、時々無慈悲だし‥ちんちくりんのあんぽんたん!」

『あっ‥葵?…』

もしかして怒ってる…?

「‥何度も心が折れそうになった。打ちのめされる度に、もうダメなんじゃないかって。
心を捨てようと思った……それでも、あなたの笑顔が目蓋の裏側から消えなかったから。
あなただけが、オレを本気で怒らせる。
あなただけが、オレを本気で泣かせる。
あなただけが、オレを本気で笑わせる。
あなたが《今日も生きている》だけで、世界がすばらしいものに思える。
みちるちゃんはオレにとって光だから―
…あなたに愛されてるかも知れないって、一縷の望みをかけた」

『…葵にとって私って何?』
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