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第7章 【EAT ME！】

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5/24(sut)23:00

「‥Happy Birthday！！
パジャマパーチーだよ！みちるちゃん！！」

三角帽に鼻眼鏡をつけたアホの子葵が遊びに来たのはバースデー・イヴの真夜中。
珍しくテンションが異常に高い。

20時上がりでくたくた。
お風呂から上がって髪も乾かさず、ごはんも食べずに畳で寝転がっていたら奇襲されてしまった。
勘弁してくれよ…。

『葵、惜しい。私の誕生日明日だよ』

お前もせっかちか！
寝たままの私に三角帽を被せようとする葵。
容赦なく蹴る私。

「‥知ってる。パジャマパーチーだってば…」

葵のTシャツの全面には“あんたが主役”の文字。
ウコンみたいな色合い。スゲー色。
茶色のぴちぴち半ズボン。
右手には封が開いた甘納豆の袋。
左手にはラップを掛けたどんぶり。
主役はどっちかっつーと私じゃない？
だいたいアンタ、パジャマじゃないじゃん。
パジャマパーチーの定義満たしてないじゃん。

『他所でやってよ。
‥今日もキテレツだね。全身漢方薬みたいな色』

「‥甘納豆のイメージ！！」

どんだけ好きなんだよ。

『真夜中に、陽気な甘納豆大男がよく職質されずに歩けたものよ‥世も末だよ』

「‥されたよ？…」

『されたのかよ？！』

「‥我慢出来なくて甘納豆の匂いを嗅いでいたら、“何をしているんですか？”ってお巡りさんに訊かれた。
甘納豆の匂い嗅いでます、パジャマパーチーなんですって答えたら“気をつけてね”って…」

甘納豆をもぐもぐする葵。
なんかお巡りさん、可哀想‥。

『疲れてるんだよ。帰ってよ。明日も仕事なんだから！』

「‥みちるちゃんの嘘ツキ…」

謎の色っぽい流し目をくれる葵。
背中がゾワゾワッ。