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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第4章 類は友を呼ぶ
それから、時間が過ぎるのは早かった。
私とシャキーラは何だかんだで普通に過ごしていたら経験しないであろう"サッカー界の世界"を楽しんだ。
パーティー自体は三時間程で終わった。
希望者のみで近くのクラブにいくらしい。
もちろん私は行かないけど。クラブとかうるさいのは苦手だ。それなら、まったりとバーで飲んでるほうが何倍もマシ・・まぁ、疲れたし部屋に帰るけど。
「小百合!クラブ行く?」
仲良くマセラと手を組んでいるシャキーラに聞かれる。あながち・・この二人がくっつくのも時間の問題かも?
「いいわ、パス。」
「そうだと思った。あなた、あぁいう所嫌いだもんね。」
「ハンソンは?」
「僕もいいよ。明日練習なんだ。」
「え?そんなのあった?」
「あぁ。監督がギギに変わっただろ?
だから一足早めにシーズンの話とかをしておこうと思って」
「なるほど。それはハンソンにお任せしよう。
僕は元々そういうの得意じゃないしね。」
「あぁ、任せてくれ。楽しんで。」
「ありがとう。小百合!ルームカードで勝手に帰るから先に寝てて。明日は美術館に行きましょう」
「えぇ。わかったわ。気を付けてね。」
笑顔で手をふる彼らを見送る私たち。
参加しない人も結構いるようだ。まだ会場には沢山の人が残っていた。勿論ー・・柳沢も。
「ここに泊まっているんだね。」
「そうなの。あなたは?」
「僕は自宅さ。ここからタクシーで15分くらいなんだ」
「へぇ。気を付けてね。」
「寝るのかい?」
ーー・・誘われてる?!私。
「寝ようと思ってる。あなたは?」
「僕はー・・小百合と、部屋でゆっくり語れたらいいなと思ってるよ。ここで縁を切るのはもったいない気がするんだ。もっと君の事を知りたい」
さすが外国人。アプローチもド直球だ。
「貴方の家に行くのは嫌よ。手首縛られて殺されたりしたら嫌だもん。」
「はは!それはないさ。でもまぁ、初対面の人の家に来るのは危ないね、ごめん。配慮が足りなかったよ。」
女性に断られる事は慣れてないのだろうか?どこか恥ずかしそうにしている。
「でもー・・私の部屋ならいいわよ。」
どうせベッドは二つある。シャキーラに迷惑はかけない。・・彼女達の帰りも遅いだろうし。
「・・本当かい?じゃあ・・行かせてもらうよ。」