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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第4章 類は友を呼ぶ
「なにそれ。・・ありがとう。私も貴方と出会ってなかったら、あんな体験をする事なんて一生できなかったでしょうし・・。」

そうだ、私が毎日ストレスが溜まるのを我慢して、我が儘に付き合って、っていう行為を常日頃出来たとして、仮に柳沢と付き合えたら経験できたかもしれない。華やかなスポーツ界のパーティーに参加するということが。

でも、普通に考えて無理だ。

あいつは薬指の指輪をみる限り彼女いるだろうし
百歩譲って、居なかったとして・・告白されても・・


うん。無理。あいつと付き合うなら、独りで孤独に墓に入る方が何倍もマシだ。響と同じ位嫌だ。


「ーー・・あ、ごめん。考え事しちゃってた。
つまり!貴方には感謝しているわ。出会えてよかった」

「水曜日、本当に・・頼めないか?」



「水曜日か~」

不動産も決まったし、とりあえず一段落っちゃあ一段落なんだけど・・何があるか分からない。それが商売だ。


「頼む。ーー・・君が居てくれたら、そばで見ていてくれたら・・僕達は初戦を白星で飾れるんだよ。僕のゴールでね」




・・ノートパソコン買って、こっちからでも仕事できる様にするか。



「わかったわ。ただし、今回だけね。
それ以降はまた月末になるから忙しいわ。」

「あぁもちろん。あとは決勝戦だけで良いよ。」


嬉しそうに抱き締められて、私も彼の広い背中に腕を回そうとした時、クラッチバックの中から携帯が鳴っているのが聞こえた。日本からか・・?



「ごめん、ハンソン。

ー・・もしもし?」



「やっぱりね、起きてると思ったよ。」

「シャキーラ?!どうしたのよ?
私もてっきり貴方達はお楽しみ中かと思ったわ」

「それが、彼ったら酔い潰れてトイレで吐いちゃったのよ。それどころじゃないっての。」

「うそ・・。今どこいるのよ?!」


「彼の自宅。とりあえず、出せる物は出させたから落ち着いてるのかぐっすり眠ってるわ。今から帰るわね、隣の彼によろしく。」

「・・・・へ?」


「まーた、すごい間抜けな声ね。何度も言わせないで。私はあなたの親友、そして恋愛のプロみたいなもんよ?彼の気持ちなんて分かったわ」

「だから状況が読めたって訳ねー・・」


「えぇ。とりあえず帰るから。先に寝てて良いわよ。」


「オッケー、気を付けてね。」
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