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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第5章 情熱とは熱しやすく冷めやすい
バッグを膝の上に寝かせて、私はテレビに目を向けた。
どうやら今日開催される、この初戦は凄く重要な様だ。英語で必死に両チームのスコアや歴史を語っている解説者を見る限り、伝わってきた。
「Hey are you japonesa?」
Japonesa・・この鈍り・・。・・あ!ラテン系か。
「Yes.」
隣の女性に声をかけられて、私はこう答えた。
「珍しいわね。この場所にカメラを持っていないアジアの方が入るなんて。しかも女性よ。」
「そうなの?私、サッカー全然知らないから」
気さくな人の様でよかった。
「今日は誰かの応援?」
「えぇ。そんな感じかな。」
「誰なの?」
ーー・・言っていいのかな。週刊誌とかに売られる・・と考えたら口が開かない。
そんな私の考えを察してか彼女は大きく笑い私にこう告げてくれた。
「そうよね、ごめん。私が先にいうわ。私は、マークスっていうMFのフィアンセなの。」
「そうなのね。いいえ、こちらこそごめんね。
私はハンソンと知り合いなだけよ。旅行でこっちに来ていた時に、話しかけられて、見に来てほしいと頼まれたのよ。」
「ハンソン?!すごいじゃない!」
「そうなのかな~?誰がスターで、誰が人気・強い、とか本当にわからないのよ。」
「ハンソンは、ある人と比較されて"100年に一度の人材"って言われてるのよ。」
「ある人?」
「日本人よ!光・柳沢。あなたも知ってるでしょう?」
「あー、あの人。日本ではスター扱い」
「彼はどの国でもスター扱いよ。」
「だけど私はあの人嫌いなのよね。テレビの前じゃ、どんな顔してヒーローインタビュー受けてるのか知らないけど、彼の性格は本当に最悪。凄く意地悪なの。」
「ははは!そんなのサッカー選手なら当たり前よ。しかも光でしょう?そりゃあ性格も悪くなるわよ。世の中の男がほしいものを全部持ってるもの」
「そうねーー・・。
そこは尊敬するけどさ。」
「なに?何か幼馴染みみたいな関係ね」
と笑われる。
「違う。違う。
とりあえずハンソンの方が何倍も良い男よ。」
今放送されている、開催前の特集テレビで、丁度彼の今期のゴールシーンがダイジェストで流れていた。
どうやら今日開催される、この初戦は凄く重要な様だ。英語で必死に両チームのスコアや歴史を語っている解説者を見る限り、伝わってきた。
「Hey are you japonesa?」
Japonesa・・この鈍り・・。・・あ!ラテン系か。
「Yes.」
隣の女性に声をかけられて、私はこう答えた。
「珍しいわね。この場所にカメラを持っていないアジアの方が入るなんて。しかも女性よ。」
「そうなの?私、サッカー全然知らないから」
気さくな人の様でよかった。
「今日は誰かの応援?」
「えぇ。そんな感じかな。」
「誰なの?」
ーー・・言っていいのかな。週刊誌とかに売られる・・と考えたら口が開かない。
そんな私の考えを察してか彼女は大きく笑い私にこう告げてくれた。
「そうよね、ごめん。私が先にいうわ。私は、マークスっていうMFのフィアンセなの。」
「そうなのね。いいえ、こちらこそごめんね。
私はハンソンと知り合いなだけよ。旅行でこっちに来ていた時に、話しかけられて、見に来てほしいと頼まれたのよ。」
「ハンソン?!すごいじゃない!」
「そうなのかな~?誰がスターで、誰が人気・強い、とか本当にわからないのよ。」
「ハンソンは、ある人と比較されて"100年に一度の人材"って言われてるのよ。」
「ある人?」
「日本人よ!光・柳沢。あなたも知ってるでしょう?」
「あー、あの人。日本ではスター扱い」
「彼はどの国でもスター扱いよ。」
「だけど私はあの人嫌いなのよね。テレビの前じゃ、どんな顔してヒーローインタビュー受けてるのか知らないけど、彼の性格は本当に最悪。凄く意地悪なの。」
「ははは!そんなのサッカー選手なら当たり前よ。しかも光でしょう?そりゃあ性格も悪くなるわよ。世の中の男がほしいものを全部持ってるもの」
「そうねーー・・。
そこは尊敬するけどさ。」
「なに?何か幼馴染みみたいな関係ね」
と笑われる。
「違う。違う。
とりあえずハンソンの方が何倍も良い男よ。」
今放送されている、開催前の特集テレビで、丁度彼の今期のゴールシーンがダイジェストで流れていた。