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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第5章 情熱とは熱しやすく冷めやすい

柳沢がどれだけすごいのか分からないけど、柳沢以上の価値を付けられたのがハンソンだー・・。純粋にゴールを見ていてもすごいと思った。ボールが足と引っ付いている様に、華麗に敵から逃れ、シュートを目指している。

「あ、あなた名前は?」
「小百合よ。」

「私はブリトニー。よろしくね。」
「こちらこそ。」

少し遅れたがお互い挨拶を交わして、スタッフの方が持って来てくれたアイスティーを一口飲んだ。

「でも、あなたは凄くハッピーよ。この試合のチケット、後ろの方でもすごい値段で落札されているのよ」
「そうなの?!」

「えぇ。倍率もすごいのよ。ボックス席に誰かを招待できるのも、チームの中で権限を持っている人だけだったらしいわ。」

ベンチの人は誘えないー・・それ以前に、チームでそんなに活躍していない人も。って事か。なんとも皮肉なんだろう。

「あなたの隣の男性達は、スターだから。誰の誘いとかでもないでしょうけどね。・・後ろの三席が気になるわ。」

「確かにそうだね。」


「ほら、見て。光よ。特集されてる。」

テレビを見る様催促されて、目を移した。

青色のユニフォームを来た柳沢が、ハンソンと劣りを取らないくらいのテクニックで、ばんばんゴールを決めている。

"日本の侍です。これが、日本の侍なんです!"

息の荒い声で、そういっている解説を聞くと、笑いそうになった。確かに日本といえば、侍だけど、柳沢はまた違う。

そこで、ふと画面が変わり
生中継だと思われるインタビュー動画が流れる。

スタジアムの大きなテレビ、三台も同じ映像が流れていた。


ハンソンが軽く手をふると、沸き上がる歓声と拍手。それに何処か圧倒されてる自分が居た。
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