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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第5章 情熱とは熱しやすく冷めやすい


シーンっ・・としているスタジアム。

ハンソンの背中を見つめるアーセのチームメイト・・。

いくら身長が高くても身体が大きくても
あの年齢でー・・抱え込めるもの何て分かりきってる。


そう思った私は、そそくさと立ち上がり、

ボックス席の手すりに手を付けて
大きな声で叫んだー・・。


「 You can do it !!

Please give me sweet dream !


(あなたなら大丈夫!

私に甘い夢を見させてよ!!)」




突然鳴り響いた私の声・・かなり通ったと思う。

普段は、か細い声が可愛いと思っていたけど
はじめて自分の低い声が好きになれそうだ。

すると彼は確かに小さく笑い・・



走り出して、


見事にゴールの真ん中にシュートを決めた。



そして、それと同時にアーセのサポーター達の歓喜の声が聞こえる。


ハンソンは、はじめて生で見たゴールを目の当たりにして動けない私の元へ走ってきて投げキッスを送った。

「ワオ!小百合!!あなたのおかげよ!!」

ブリトニーに抱き締められて、どことなくぎこちない笑顔で彼を見ると、彼も又、チームメイトに抱き締められていた。

似たような状況にお互い吹き出しそうになる。



「私じゃない。ハンソンの力よ。」


と呟いたのは束の間ー・・、後ろからキツく手を引っ張られた。

「いたい!ちょっと・・蓮?!」


痛いほど強い力で引っ張られて私たちはボックス席を出る。連れてこられたのはー・・あの席に座っている人達専用のトイレだ。





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