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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第6章 ホワイトとブラック
前と同じ様にして、チケットを係員のお姉さんに渡す。
今回は前のボックス席じゃないのか?
エレベーターには乗らず、ちょうど2つある内のゴール付近の一列目、つまり最前列に案内される。
一般客の方と同じみたいだ。
これもこれで楽しみだけどー・・どうして、彼女はわざわざ案内してくれたのだろう?
そんな疑問が頭に浮かぶが
周りのサポーター達の熱気に押され、聞く暇もないまま、私は席に座った。
財布や携帯はショルダーバッグに入ってある。
キャリーの中には着替えと、アイロンのみだ。
別に取られても構わないかな?
なんて思ったけど、やっぱり心配になって足と座席の間に立てて置いておく。
「小百合・・?」
不意に、左側から声をかけられて
ひるみそうになるけど、私は声の主が誰だか直ぐに分かった。溶けそうなほど甘い声ー・・
「ブリトニー!!」
「やっぱり!小百合だと思ったわ!」
お互いハイテンションのまま、軽く頬にキスをする。
「その子は?」
私の目線の先には、ブリトニーとしっかり手を繋いでいる五歳くらいの男の子。
「子どもよ。結婚はしていないけど、子どもがいるの」
なるほど、海外にはよくあるパターンだ。
「へぇ、可愛いわね。何歳?」
「四歳よ。明後日で五歳になる。」
「あら~おめでとう」
見かけない人種だと思われているのだろうか?
それともただの人見知り?
そそくさとブリトニーの足の後ろに隠れるけど、その行為さえも可愛らしくて仕方がなかった。
「名前は?」
「ミュラーよ。」
「素敵な名前ね。」
「ありがとう。それよりすごい偶然じゃない?」
「本当に!てっきり貴方はボックス席に居るんだと思ったわ!」
「今日は一般客をいれるために、ボックス席は潰してあるみたいよ。だけど、最前列に居るのは関係者が多そうね。」
・・確かに。
綺麗なお姉さんや
どこか怖そうなおじさまが多い。
「だけど、この場所もすごく良いわ。」
「そうね、前半はブエノスのゴール側だけど、後半になったらアーセに変わるしね!」
前半はー・・柳沢側か。
「今日はハンソンのお誘い?」
「違うの。訳あって柳沢からのお誘い。」
「うそ?!あなた、彼とも知り合い?」
「まぁねー・・。」
今回は前のボックス席じゃないのか?
エレベーターには乗らず、ちょうど2つある内のゴール付近の一列目、つまり最前列に案内される。
一般客の方と同じみたいだ。
これもこれで楽しみだけどー・・どうして、彼女はわざわざ案内してくれたのだろう?
そんな疑問が頭に浮かぶが
周りのサポーター達の熱気に押され、聞く暇もないまま、私は席に座った。
財布や携帯はショルダーバッグに入ってある。
キャリーの中には着替えと、アイロンのみだ。
別に取られても構わないかな?
なんて思ったけど、やっぱり心配になって足と座席の間に立てて置いておく。
「小百合・・?」
不意に、左側から声をかけられて
ひるみそうになるけど、私は声の主が誰だか直ぐに分かった。溶けそうなほど甘い声ー・・
「ブリトニー!!」
「やっぱり!小百合だと思ったわ!」
お互いハイテンションのまま、軽く頬にキスをする。
「その子は?」
私の目線の先には、ブリトニーとしっかり手を繋いでいる五歳くらいの男の子。
「子どもよ。結婚はしていないけど、子どもがいるの」
なるほど、海外にはよくあるパターンだ。
「へぇ、可愛いわね。何歳?」
「四歳よ。明後日で五歳になる。」
「あら~おめでとう」
見かけない人種だと思われているのだろうか?
それともただの人見知り?
そそくさとブリトニーの足の後ろに隠れるけど、その行為さえも可愛らしくて仕方がなかった。
「名前は?」
「ミュラーよ。」
「素敵な名前ね。」
「ありがとう。それよりすごい偶然じゃない?」
「本当に!てっきり貴方はボックス席に居るんだと思ったわ!」
「今日は一般客をいれるために、ボックス席は潰してあるみたいよ。だけど、最前列に居るのは関係者が多そうね。」
・・確かに。
綺麗なお姉さんや
どこか怖そうなおじさまが多い。
「だけど、この場所もすごく良いわ。」
「そうね、前半はブエノスのゴール側だけど、後半になったらアーセに変わるしね!」
前半はー・・柳沢側か。
「今日はハンソンのお誘い?」
「違うの。訳あって柳沢からのお誘い。」
「うそ?!あなた、彼とも知り合い?」
「まぁねー・・。」