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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第7章 波乱の幕開け
「結婚相手は、就職して、はじめて体育の先生として受け持った生徒だった。」
「彼女は宮間さんより勿論年下で。
重い脳の病気を患ってたんだ。」
「同級生と同じ様に喋れないー・・
すぐに人の名前や顔は覚えれないー・・
だから勉強とかもすげー苦戦してたらしい。
で、言葉を吸収するのも人より遅いから思うように話たり出来なくて。」
「でも、必死に努力してみんなと同じ位置に立とうとする彼女に宮間さんは惹かれていったらしい。
彼女も、絶対あり得ない事なんだけどー・・
宮間さんの事は一回で名前と顔を一致させる事ができたんだ。」
「で、本当は駄目だけど・・連絡先を交換して。毎日電話して、相談に乗ってあげたり勉強を教えてあげたりしてたらしい。
それは卒業するまでの三年間続いた。
彼女は、実家の酒屋さんに就職する事になってー・・
卒業式の日に、宮間さんが彼女に告白したんだ。」
「親御さんは泣いて喜んだ。
普通の子の親なら、生徒と先生だった関係が卒業式の日を境に彼氏と彼女に変わるっての許せないと思う。
でも、違ったみたい。
宮間さんを自分の息子の様に扱ってくれて、
交際を反対される事は無かったってーー・・。」
「で、交際して一年。宮間さん達は結婚した。挙式には宮間さんの親は出なかった。彼女との結婚を許せなくてー・・縁を切られたらしい。」
「そんな・・!」
「でもな、悲劇の連鎖はここからなんだ。」