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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第8章 パパとママ
「あんた、女友達居ないの?日本人の」
「居るわよ。由香」
「あぁ、あの飲み屋の?」
「そうそう。彼女しか居ない。友達は」
「外国人の女とも仲良くなかった?」
「シャキーラね。」
「そう!綺麗な人」
「綺麗ね~あぁ見えて私と同じ年なんよ。色気あるやろう?」
「そうだなぁ。まぁ外国人は綺麗だけど老けるの早いよ」
「それはいえてるかもね。だから彼女も健康管理や美容に関しては本当に凄いわよ・・ストイックというか、ヲタクというか・・・」
「それくらいの方がいいよ。俺のチームにロシア人モデルと付き合ってた奴がいて」
「うん。」
「よく言ってた。ロシア人は若いときは世界で三本の指に入るくらい、綺麗な女の人が多いけど年取ったらぜんぜんダメだって。」
「へぇ、まぁ美人大国なイメージはあるよね」
「そうだよな」
某有名大物司会者と、柳沢、そして岸野が三人で話をしている。
何となく違和感があった。テレビに映ってる人と私がご飯を食べててー・・ましてや、その間に“紫音”という天使が居ることなんて想像してなかったもん。いや、想像すらも出来なかったと思う。異次元の話だと思いすぎてたー・・・。
「明日は?仕事?」
「朝7時から練習。昼には終わるから終わったら買い物行こう」
「買い物?何買うの?」
「紫音の・・・「いらないわよ」
「何でだよ」
鋭い目つきー・・でも負けてらんない。
この生活は彼の財布しか動いていないとは云え、今は家族なんだ。
言いたいことは言おう!
「必要最低限は揃ってるっていうか・・多いくらいやんか。
ベビーカーもベビーシートも服も、オムツも・・。こんなにあったらまだ買い物行かなくて大丈夫やろう。赤ちゃんは成長早いから、買い溜めしたら勿体無い」
「だけど、よだれかけとか」
「五枚もあるんよ?間に合うに決まってる」
「・・・。なんだよ、人がせっかく言ってやってんのに」
「柳沢の年収とか知らんし、知りたいとも思わんけどお金は使ってたら減るんよ?いくら多額の資産を持ってるとはいえ、大事に使わんと損をする時がいずれか来るから」
「--・・でも暇じゃん」