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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第8章 パパとママ


ーーー・・タンッタタラン♪

華麗な音楽に合わせて五匹のイルカが宙高く飛んだり、お姉さん達を背中にのせて、プールを泳ぎ回ったりしている。

「「うぉ~!!」」

観客の気持ちは皆一緒。
イルカって頭良いな~すげ~な~くらいだろう。

紫音は周りに圧倒されながらも、いつものペースで愛想を振り撒きながらずーっと喋っていた。

私はーー・・紫音より、興奮してるかもしれない。


「きゃー!すごい!ジャンプした」


「へ?あのボールとるんかな・・うわー!取ったー!!」


「ちょっと、柳沢。ちゃんと見てる?」

肘で紫音を抱っこしてる彼を、ちょんちょんっとつつく。サングラスを外せない心中は察しますけど・・本当にちゃんと見てるんだろうか?

「見てるよ。」

「ほんまにー・・ふぅ!見た?!今の!凄い!」


「見た見た。」

「紫音~今の見た?
すごかったね~」

紫音の丸いほっぺたをつつきながら、そう言うとまるで私の言ってる事が分かるかの様にニコリと微笑んだ。


「あーー!うー!」

「ん~?そうやねぇ~」


「うーー!」


「ふふ。興奮してんの?紫音くん。」


「あんたの方がしてるだろ」

「別にしてないっあ、ポップコーン食べよ~」

売り子さんに手をあげて、こちらまで呼びつける。

「キャラメルありますか?」

「はい!」

「サイズはSでいいです。あと、お茶二つと。」
「ありがとうございま~す!!」

私が財布を出す前に、柳沢が万札を出してくれた。
ーー・・別にこれくらい出すのに。私がほしいって言ったやつなんだから。


「もしよろしかったら、こちらいかがですか?」

と目の前に出されたのは、イルカの帽子みたいなの。
これー・・可愛いけど使わないでしょ・・。

「お子さんのサイズもありますよ~!」


ーー・・これが親の気持ちだろう。

絶対に似合うだろうけど、家に帰ったら使い道の無い帽子を買うか買わないかー・・。

案外迷うのね、親って。


「それ二つ。一つは大人用でもう一つは子ども用」

「わぁい!ありがとうございますっ」


「え~使わないんちゃうん?」

「誰よりも欲しそうな顔しといて、よく言えるな」
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