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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第8章 パパとママ

ーー・・結局私たちは、イルカの帽子を被りながらペンギンと触れあった。可笑しな話だ。

絶対にぼったくり価格のペンギンとの家族ショットを、これまた柳沢がお買い上げ・・それからは、適当にお魚を見て回って道が混み出す前にこちらに帰ってきた。

私はと言うとー・・久しぶりのお出かけにはしゃぎ過ぎたのか車で爆睡。紫音もよだれをダラダラ垂らしながら寝ていた。ご飯は、あるものでいいって言うから本当にささっと作ったけどー・・それでも嫌みを言われたのは言う間でもない。

「あんたまじで、紫音と同じ顔して寝てた」

「私はあそこまでヨダレ垂らさないわよ」


「二人でイルカの帽子被って爆睡って・・
運転してる俺の身にもなれよ。」

「えー別にいいやん?そこは。」


「はぁ?」


「私だって、朝眠たそうにしてる柳沢を送って行ってるやん。」
「俺はイルカの帽子とか被んないし。」


「ー・・な!それはたまたまでしょ~」

お家に着いてから、絶好調だった紫音はミルクを飲んでもう一回深い眠りについている。

私たちはソファーに座りながら
絨毯の上に敷いてあるお布団で幸せそうに眠る紫音を見つめていた。


「あんたさ、不安って言ってたじゃん。」

「うん。」


「俺は紫音と二人で暮らしてもこいつの母親にはなれない。結局は父親止まりだ。」


「ーー・・かなぁ。」


「あぁ。でも、離れててもこいつにとっての育ての母親はあんただよ。生みの親が宮間さんと花さん二人しかいないなら。育ての親も俺とあんたの二人しかいない。」

「・・っ。」


「会いたい時に会える権限があるのが親だ。

なにを不安に思ってるのかは知らないけど
先々ばっか考えて今を疎かにするな。」


「してないもん。」


「してるよ。あんたは、紫音と一緒に今日みたいにはしゃいでたらいい。俺はその際、あんたらを守る。」

「ーー・・っ!」



「一々強がんな。面倒臭い。
不安な事あるなら言ってこい。

この俺にわざわざ相談持ちかける事ができる女は、あんたくらいなんだぞ。その内容は紫音の事でも、お前の仕事や私生活のことでもーー・・。

夫婦の権限持ってるなら
使いたいときに使え。それが賢い女だ。」


強く背中を押された様な気がするーー・・。

目を開けると、足をたてて、偉そうに私を見ている彼の姿が目に入った。
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