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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第1章 遊びと本気
「どこまで行かれます?」
「あーえっとー・・四葉駅の「第3ビルの前にある、グリーンタワーズマンションの前まで」
「はい。かしこまりましたー」
四葉駅の少し手前とでも言おうとしたんだろう、あそこは根っからのピンクの町だ。ラブホテルはじめ、風俗店や違法バーなどが沢山立ち並んである。しかもこの時間帯なら道端で客集めをしている売春婦にも出会うだろう。確かに、一夜限りの関係になら、もってこいの場所だが、芸能人となると話しは別。
売春婦には幅広い年齢層の女性が居る、だけど、その多くは20代前半~30代後半だ。私は別にして、そのくらいの年齢層の者なら、彼のかもし出す“芸能人オーラ”と背丈・ファッションなどで直ぐに“美山蓮”だとバレるだろう。
そこで、バカな女に写真を撮られて、それがSNSなどで拡散されー・・一般人の私も巻き添えをくらうのは御免だ。ただでさえ面倒臭い仕事をしてるのに、他の事に手を焼きたくない。ましてや表世界などー・・。
そんな私の考えなど分からないだろう、彼は一度驚いた顔で後ろを振り向き、そしてまた俯きがちに顔を伏せた。
(顔隠すなら、そんな場所選ぶなっての)
・・・そんな事を思いながら、チェーンスモーカーの私が再び煙草に手をかけそうになった時ー・・どこか懐かしいメロディの音楽が鳴り響いた。
白くて細い指でディスプレイをタッチし、携帯を耳にあてる蓮君。
「はい、もしもし」
「おめぇドコ居んだよ!?」
酒ヤケに似たこの声は、私と由香にこれでもか!と驚く程、怒鳴ってきた響君にほぼ確定。後ろの席に居る私にでも聞こえてくるということは、電話している当の本人、蓮君は耳が痛いだろう。
「悪ぃ、響。俺いけないわ」
「はァ!?」
「今から用事あんの、用事」
「なんだよ?仕事は無いって言ってなかった?」
「仕事じゃないけど“お付き合い”ってやつ?」
「訳わかんねぇ。またどーせ気持ち悪いバカな女でも捕まえたんだろ」
「違うよ。インテリの素敵な女性と接待なんだよ、仕事のね」
「わかりやすい嘘を、まぁよくもペラペラと並べれるもんだなァ」
「はは。」
「次のドラマ、ずっコケろ!ばーか。蓮なんかしらねーかんな」
「はいはい。ごめんね。じゃあ切るから。あんまハメ外すなよ」
「あーえっとー・・四葉駅の「第3ビルの前にある、グリーンタワーズマンションの前まで」
「はい。かしこまりましたー」
四葉駅の少し手前とでも言おうとしたんだろう、あそこは根っからのピンクの町だ。ラブホテルはじめ、風俗店や違法バーなどが沢山立ち並んである。しかもこの時間帯なら道端で客集めをしている売春婦にも出会うだろう。確かに、一夜限りの関係になら、もってこいの場所だが、芸能人となると話しは別。
売春婦には幅広い年齢層の女性が居る、だけど、その多くは20代前半~30代後半だ。私は別にして、そのくらいの年齢層の者なら、彼のかもし出す“芸能人オーラ”と背丈・ファッションなどで直ぐに“美山蓮”だとバレるだろう。
そこで、バカな女に写真を撮られて、それがSNSなどで拡散されー・・一般人の私も巻き添えをくらうのは御免だ。ただでさえ面倒臭い仕事をしてるのに、他の事に手を焼きたくない。ましてや表世界などー・・。
そんな私の考えなど分からないだろう、彼は一度驚いた顔で後ろを振り向き、そしてまた俯きがちに顔を伏せた。
(顔隠すなら、そんな場所選ぶなっての)
・・・そんな事を思いながら、チェーンスモーカーの私が再び煙草に手をかけそうになった時ー・・どこか懐かしいメロディの音楽が鳴り響いた。
白くて細い指でディスプレイをタッチし、携帯を耳にあてる蓮君。
「はい、もしもし」
「おめぇドコ居んだよ!?」
酒ヤケに似たこの声は、私と由香にこれでもか!と驚く程、怒鳴ってきた響君にほぼ確定。後ろの席に居る私にでも聞こえてくるということは、電話している当の本人、蓮君は耳が痛いだろう。
「悪ぃ、響。俺いけないわ」
「はァ!?」
「今から用事あんの、用事」
「なんだよ?仕事は無いって言ってなかった?」
「仕事じゃないけど“お付き合い”ってやつ?」
「訳わかんねぇ。またどーせ気持ち悪いバカな女でも捕まえたんだろ」
「違うよ。インテリの素敵な女性と接待なんだよ、仕事のね」
「わかりやすい嘘を、まぁよくもペラペラと並べれるもんだなァ」
「はは。」
「次のドラマ、ずっコケろ!ばーか。蓮なんかしらねーかんな」
「はいはい。ごめんね。じゃあ切るから。あんまハメ外すなよ」