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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第1章 遊びと本気
テレビでは、あんなに賢そうなコメントを並べて良い男を演じてる奴も、酔ったらコレなのかー・・とどこか落胆する。“次のドラマ、ずっコケろ!もー知らない”なんて売り言葉は小学生で言う“ゴリラ!もー絶交!”と同じ次元だ。よくもまぁ、こんな男とあれほどまでに親しく出来るものだな、という勝手な見解を思い浮かべて同情の目を蓮君に浴びせる。
運転手のおじさんも、さすがに会話の内容と彼の風貌で一般人ではないとわかったのか何も喋らずにどこか緊張している雰囲気を出していた。

「大変やねぇ」
「いつもの事だよ。歳は向こうのほうが2つ上だけど、もうここまで来たら可愛く思えるもん」
「器の広い男やわ」
「さぁちゃんには負けるんじゃない?俺が見ず知らずの奴に友達含め自分があそこまで言われたら絶対に黙ってられねぇもん」
「黙るのが最良の選択やったよ、あの時は」

「そうだけどー・・まぁ女なら手出せないもんね」
「そうそう。私も男やったら、ここまで冷静というか。客観的な選択を出来てなかったと思う。多分、頭に血上っとったんちゃう?」

「それも見てみたいよ、俺としては」
「多分一生見せることは無いやろうな。」

テンポのよい会話にプッと笑う運転手のおじさんにつられて、私達も口角を上げる。このおじさんにはお釣り要らないから。と言うのが良いのだろうか?差額のお金を口止め料という意味だと分かってくれれば良いけど。


「あそこの信号で良いですか?」

「はい。そこで結構です。」
「近い距離なのに代行使うなんて、若いのに賢いね」

「飲酒はダメですからね。人殺してしまったときに責任なんて取れませんし。」

基本的には何でもお金で解決しようとする性格が、響子さんの時同様、いつでも出てしまうが、やっぱりそれでも、人の命がお金に替えられないことは分かっている。
お金で安全を買うことが悪いこととも思えないし、近い距離でも最も安全で事故の無さそうな選択をするのは賢い女性になるための第一歩だし、運転する者としても当たり前にならなければいけないルールだろう。


「はーい、ありがとうね」

「いいえ。こちらこそ。」

と云って財布を出そうとするが、蓮君が私より先に万札をおじさんに握らせていた。


「ありがとう!お釣りいりませーん」

「えー・・でも」


「いいよいいよ!でも・・言わないでくださいね。このこと」
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