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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第9章 主婦の長期休暇

「パパは?何にする?」

「タンシチューとイチゴパフェ。」


「すみません。じゃあタンシチューとイチゴパフェを1つずつ。後はカレーライスください。飲み物はお茶で。あ、お湯って貰えますか?」

「勿論です!ありがとうございまーす」


早速、無料チケットを使って一番有名なレストランで少し遅めの昼食にする。

サングラスを外すのはいやなんだろう。
食べにくそうにしているのを見るのがまた面白い。

私は簡単にミルクをつくって、紫音にあげてから
自分の昼食に手をのばした。

「小百合煙草は?」

「あ~・・ここから喫煙所まで遠いでしょ?いいや」


「でも、紫音が乗れるアトラクションがちょうど左に歩いていった所にあるよ。その横に喫煙所あったとおもう」

「じゃあそこで吸おうかな。」

「あぁ。見といてやるよ。」


「明日服買いに行くって言ってたけど、場所決めたん?」

「千日前のブティック街行こうと思ってる。」


「あーあそこなら有名人いっぱい居るしそんなに目立たないから。」

「どうだろ。」


ーー・・見慣れてるでしょ、有名人くらい。

と思ったのは私の詰めが甘いから?
確かに・・柳沢は他の人と少し違う。

もし響、遥くん
蓮、柳沢で買い物なんか行ったらどうなるんだろ?

もうそれは凄い事になるのかな?
アメリカの大統領が国宝として来日した時の様なパニックになったら笑っちゃうけど、でもあり得るよね。

「何にやけてんだ。気持ちワルイ」

「ううん。」


「あ、ガーナとの試合終わったら俺一週間オフだから、小百合も休暇だな。」

「どういう意味?」


「ハンソンとかシャキーラに会いにいってきたら?」


「え・・いいの?!」


「あぁ。紫音は別に見れるし。」



ーー・・思いもよらぬお休みを貰っちゃった・・!

ハンソンとは毎日電話してるけど
やっぱり電話じゃ物足りない。会いたいなぁって思ってた。でも、今は母であり妻であるから自分の気持ちの優先順位っていうのは低かったけど・・。

シャキーラも意地としてでも
休みをとって私に会ってくれると思う。

自惚れてるんじゃない。
それくらい私も彼女もお互いに会いたいんだ。


「本当に・・いいの?」


「何回も言わせるな。気が変わる前に確定事項として頭に入れとけ。」
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